男性不妊の現状
妊娠は女性だけの問題ではございません。夫婦・男女の力が必要です。実際にWHOの発表において、不妊原因の24%は男性にあり、24%は男女両方の問題とされております。約50%の不妊に男性に問題があるということです。ご妊娠に至れないのは女性だけの問題ではなく夫婦の問題であるといえます。
西洋医学的に男性不妊を分類すると、造精機能障害(精子を作る機能)、精路通過障害(精子の通り道の問題)、性機能障害(性交障害)、精子機能障害(作られた精子の問題)に分類されます。
西洋学的な男性不妊の分類
①性機能障害
インポテンツ(勃起不全)、早漏、射精不全、膣内射精障害など射精に関わる問題
②精子の異常
精子が少ない、運動率が低い、奇形率が高いなど精子の問題。
自覚症状はなく検査しないとわからないことが多い。
③精液の異常
精液が少ない、血精液症(精液に血が混じる)、液化不全など精液の問題。
④精子の通り道の問題
精路通過障害、精巣上体炎などで精子の通り道がふさがれてしまっている状態。
妊娠における精子の役割
受精卵は卵と精子で出来るものです。精子の状態が良いことが良い受精卵に当然つながります。
妊娠するためには、受精、分割、ハッチング、着床といった段階を経ることが必要となります。
まず精子は卵管まで正常に射精され、受精場所の卵管まで到達することが大事です。そのためには、十分な精液量(2mL以上)・精子の数(4千万以上)、運動率(50%以上)が大事になります。
そして、卵子の中へ侵入し受精します。受精するにあたっては先体反応といわれ精子含有の酵素により、卵子の透明帯を通過します。精子の質が良くないと受精率の低下につながります。
無事に受精できた後、受精卵は分割を繰り返して受精してから約7日後に着床します。分割のスタートには精子の中心体の働きが必要とされます。その為にも精子の質が求められます。
また、自然妊娠を望まれる場合、夫婦生活が問題なく行えることも大切です。
東洋医学の男性不妊の体質分類
①腎陽虚タイプ
五臓六腑のうち生殖を主る「腎」の活力を与える力が不足しているタイプ。
インポテンツ、早漏、乏精子症、運動率低下、死滅精子数が多い、性欲低下、冷え性、腰痛などの方に多い
漢方:参馬補腎丸、海馬補腎丸、至宝三鞭丸、八味地黄丸、牛車腎気丸など
生薬:淫羊藿、菟絲子、附子、鹿茸、海馬など
②腎陰虚タイプ
五臓六腑のうち生殖に主る「腎」の育てる力が不足しているタイプ。
精液量が少ない、性欲亢進、足腰のだるさ、手足のほてり、口が乾く、寝汗などを伴う方に多い
漢方:瀉火補腎丸、八仙丸、六味地黄丸など
生薬:地黄、山薬、枸杞子、黄精など
③気血両虚タイプ
エネルギーの「気」と体の栄養分である「血」が不足してしまっているタイプ。
性欲低下、精液量や精子数が少ない、運動率が低下、疲れやすい、顔色につやがない、軟便、不眠などの症状を伴う事が多い。
漢方薬:十全大補湯、補中益気湯、補中丸など
生薬:人参、党参、黄耆、地黄、当帰、芍薬、白朮、大棗など
④気滞タイプ
ストレスや生活習慣の乱れにより自律神経のバランスや血流に乱れがあるタイプ。
精索静脈瘤、精管のつまり、不射精、インポテンツ、閉塞性無精子症、ストレスが多い、肩こり、不眠などの方に多い
漢方薬:四逆散、柴胡加竜骨牡蠣湯など
生薬:柴胡、香附子、川芎、牡蛎、竜骨など
⑤痰湿タイプ
体にたまった不要物である「痰湿」により性機能が妨げられているタイプ。
性欲低下、インポテンツ、陰茎のしこり、運動率低下、奇形率の増加、精液不液化、慢性前立腺炎、血精症、膿精症の方に多い
漢方薬:温胆湯、竜胆瀉肝湯など
生薬:半夏、竜胆、茵蔯蒿、沢瀉、茯苓、車前子など
漢方での治療について
体質にあった漢方
漢方薬は体質やお体の状態にあってこそ効果を発揮します。上記に書いた体質は一例ですし、複数が合わさっているタイプもございます。
是非、ご相談(相談の流れ)ください。ご相談は予約制(予約ページ)となっております。
効果が出るまでの期間
効果が出るまで早い方だと2週間程度でも数値が良くなる方が見えますが、数か月程度を見ていただきたいです。
理由としては、精原細胞から精子が作られるまで約3か月かかるためです。
悠伸堂では期間がかかるからこそ、お体にあった漢方薬を提供したいと思っております。
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