悠伸堂が拘り、最も多くの患者様にお飲みいただいている煎じ薬が、なぜ効果が高いのかを書かせていただきます。

理由は4つです

1成分量が多く含まれる

2使える生薬数が格段に多い

3生薬1つひとつにまで拘ったオーダーメイドの漢方薬

4食物繊維が豊富

成分量が多く含まれる

煎じ薬と6社のエキス製剤の有効成分の量を定量した論文がございます。その文献のデータからも煎じ薬が有効であることが証明されております。

(Ref:鳥居塚和生ほか:桃核承気湯エキス顆粒剤と煎薬の比較 病院薬学 Vol.10 No.1 29-34 (1984))

このデータから煎じ薬では、生薬の有効成分がエキス剤6種に比べよりしっかり抽出されていることがお分かりいただけるかと思います。なぜ、エキス剤では有効成分が減少するのかという点においては、有効成分が揮発してしまう問題の他、製造工程などで熱・光・空気に影響されてしまうことがあげられます。煎じ薬では生薬の状態でお渡しし、煮だしていただいたものです。

そして乾燥させるなどの事をせずそのままお飲みいただきます。基本的には毎日煎じていただくため、成分の劣化なども少なくお飲みいただけます。

また、別の文献においても同様に煎じ薬の有効成分がしっかり抽出できているデータがございます。

葛根湯と十全大補湯においてはペオフロニンと呼ばれる有効成分がエキス剤より煎じ薬の方が多くなる。葛根湯、白虎加人参湯、補中益気湯、十全大補湯においてグリチルリチン酸が煎じ薬で多くなる。葛根湯においてエフェドリンという成分が煎じ薬で多くなる。

といった報告がされております。(Ref:滝沢努ほか:生薬における特有成分の解析研究-漢方煎薬と漢方エキス薬の比較 松本歯学 38:170-171 (2012))

悠伸堂では生薬1つひとつの成分で効果が出るとは考えておらず、あくまでも漢方薬は多数の生薬から抽出される複合成分であると考えておりますが、煎じ薬が有効であることの裏付けになるデータと考えております。

使える生薬数が格段に多い

エキス剤で現在、保険適応となっている漢方薬は148種類です。

148種類の漢方薬というのは、実はかなり少ないです。傷寒論という漢方の最古の医学書でも314首の処方が収載されております。現代では増えに増え続け、6万首を超える処方数になっているそうですが。

漢方薬は生薬の集合体ですので、生薬単位でみてまいります。神農本草経という最古の本草書では365種類の生薬が収載されております。生薬もどんどん増えて、現在使われている生薬は5000種ほどになるといわれております。悠伸堂で取り扱っている生薬は200種以上となります。全生薬数と比べたらまだまだ少ないですが、これでも多い方です。保険適応のエキス剤をすべて作ろうとすると生薬数は150種ほどといわれておりますので。

厳選した悠伸堂の生薬の中にはエキス剤などには入っていない生薬も多数あります。その為、幅広い疾患にも効果的に対応することが出来ます。採用している生薬を目で見る、香りをかぐ、舌で味わってより良い品質を求めることが出来るのも漢方薬局の強みでもあります。

煎じ薬という選択肢により、治療の幅が広げられるということは間違いございません。

もちろん薬局にも法律があるため法律順守の元でのご提案となります。

生薬1つひとつにまで拘ったオーダーメイドの漢方薬

煎じ薬の良いところは生薬1つひとつにまで拘った、あなたの為の漢方薬を提供できるのが強みです。エキス剤ではすでに生薬の集合体となっておりますが、煎じ薬を作るときは生薬1つ1つから作ることになります。1つの生薬のものお渡しも可能です。

種類のみならず一つひとつの生薬の量にもこだわることが出来るのが強みです。生薬の量により効果が変わる生薬もありますし、一人ひとりのお体により、それぞれの生薬の必要量も変わってきます。

辛い症状や体質を改善するためには、体質に合った漢方薬をお飲みいただく事が必要です。煎じ薬では生薬1つひとつにまで拘ったオーダーメイドの治療で少しでも早くお体を改善することが可能です。

食物繊維が豊富に含まれる

エキス剤を製剤化する際にはあえて製剤上の理由で、食物繊維が除かれます。

煎じ薬では出来上がった煎じ液をそのまま飲むことで、エキスでは取り除かれる食物繊維をしっかりとれます。腸内環境の改善に繋がるのも煎じ薬のメリットの1つです。

煎じ薬のデメリット

煎じ薬が効果的なのは上記の4つの理由からです。しかし、良い物でもデメリットがございます。

①煎じる手間がかかる

基本的に煎じ薬は1日1回、煮だす必要があり手間がかかります。生活習慣になる方が多いのですが、少し大変ではあります。
煎じることが難しくエキス剤と半々でお渡ししている方や週末のみ煎じ薬という方もみえます。

②匂いが出る

香りも成分であり、大事なものでもあるのですが匂いは少なからずあります。ご家族の方が気にされないかなどご心配な方は最初は1週間分ほどの短めでお渡しします。

煎じ薬を取り扱っている漢方薬局があまり多くない理由


①手間・在庫の問題

生薬1つ1つ測っていかなくてはならず調剤が大変で、調剤に時間がかかる。また、生薬を少なくとも100種はそろえなくてはならず、在庫や調剤室のスペースが必要になるのも要因です。

②許可が必要

薬局ならどこでも作れるというものではなく、煎じ薬を作るためには「薬局製造販売医薬品製造業許可証」「薬局製造販売医薬品製造販売業許可証」「薬局製造販医薬品製造販売承認書」という特殊な許可が必要です。そして許可をとるために特別な機材を有している必要もあります。

大変な部分もありますが、煎じ薬を煎じる患者様を思えばたいしたことではないですし、効果を出すため悠伸堂は煎じ薬を大事にしてまいります。