生理痛はないのが当たり前
多くの女性がお悩みの生理痛。生理痛はあるのが当然ではないんです。
辛い生理痛が来ると思うと憂鬱になる、生理が来るたびにお仕事を休まざるを得ない、生理が来ると痛み止めが欠かせない、痛み止めでは抑えられないなど多くの方からご相談をいただきます。
平成16年の女性労働協会の調査によると30%近くの女性が生理痛で悩んでおり、約80%の女性が生理痛を感じておられます。
(かなりひどい方2.8%、ひどい25.8%、我慢できる程度47.9%、月経痛を感じない21.6%)
ヒトは痛みを痛みがあるということはあなたの体が出したあなたへの危険信号です。
痛みをということは体にとって何か良くない状態と考えられます。
漢方薬も生理痛に有効ですし、痛み止めに頼らなくても根本的によくなる方も多いです。
中医学的では痛みの原則は「不通則痛」と「不栄則痛」となります。
一例ではございますが生理痛の漢方のタイプを書かせていただきます。
不通則痛
通じざれば即ち痛む。流れなくては気血が滞ると痛むということです。東洋医学では実証と虚証の分類がございますが、この場合は実証です。生理痛では実証の割合が臨床上多く、激しい痛みの場合が多い。生理前~生理中に痛みを感じるのもポイント。
①肝鬱気滞の生理痛
ストレスが多い方など、気血の巡りを調節している「肝」の失調により、血流が悪くなることで痛みが出る。イライラしやすい方や生理前の不調を伴う方が多い。
生薬:柴胡、香附子、川楝子、延͡͡胡索、木香など
②寒湿の生理痛
冷やされていることで、血流が滞り痛みを感じる生理痛。冷たいものをよく食べる方や冷えを感じやすい環境にいる方に多いです。お風呂に入ったりカイロで温めると楽になるのが特徴です。
生薬:呉茱萸、肉桂、艾葉、小茴香、乾姜、附子など
③湿熱の生理痛
辛い食べ物が多い方やストレスや欲求不満で「肝」の不調が熱化するなど熱がこもった状態の生理痛。灼熱間を伴う生理痛、経血が粘稠で匂いがあることが特徴で生理周期が短くなるなどを伴うことが多い。
生薬:牡丹皮、柴胡、竜胆、薏苡仁、敗醤草など
不栄則痛
栄えざれば即ち痛む。虚証の痛みに分類され、必要な気血が十分にないと痛みを感じます。この場合、痛みは軽度で生理後期にかけてひどくなる傾向があります。
①衝任虚寒の生理痛
衝任(しょうにん)とは子宮卵巣周りの経絡です。そこを温める力がなく、血流が悪くなることで出る生理痛。腰がだるくなりやすい方や冷え性の方に多く温めると良くなるのが特徴の生理痛です。
生薬:当帰、呉茱萸、桂皮、細辛、附子、乾姜、牛膝など
②気血両虚の生理痛
生理が来ることで気血を消耗することで起こる生理痛。鈍痛で揉むと楽になる、経血量が少ない又は希薄、倦怠感などを伴うことが多い。普段から疲れやすい、貧血傾向の方に多いタイプ。
生薬:人参、黄耆、当帰、熟地黄、芍薬、鶏血藤など
③肝腎陰虚の生理痛
生理・生殖機能と関係が深い「腎」や「肝」の栄養不足による生理痛。揉むと楽になる、腰や下半身のだるさを伴うことが多い。
生薬:地黄、女貞子、旱蓮草、枸杞子、山薬、何首烏など
是非ご相談ください
一例ではございますが生理痛のタイプを書かせていただきました。ここでは一例ですし、複合することもございます。
生理痛は痛み止めを飲むだけではなく、体質に合った漢方薬をお飲みいただくことで、根本的に良くなる方が多数みえます。生理痛で困らないお体は将来ご妊娠しやすいお体にも直結しますので、是非治しましょう。
痛み止めやピルに頼らず、生理痛で困らないような体質改善を目指したい方は是非一度ご相談ください。